読書術・学習方法

【Q&A】教養を身につけるためにはどうしたらいいですか?大人からの教養講座

こんにちは。三上みひろです。

今日は質問にお答えしようと思うんですが、質問者さんの気持ちとてもよくわかります。

なんせ私自身、中学生の頃から勉強をサボり、高校では勉強から逃げまわった結果、社会人になったときに「私、こんなに無知で無教養なのに大人ってことでいいの?」とすごく不安だったからです。

【教養を身につけるためにはどうしたらいいですか?】

今まで勉強をさぼってきました。小学生のころから授業についていけなくなって、そこから勉強らしい勉強はしていません。教養を身につけるために読書したり、ニュースを観たらいいとおすすめされて試してみましたが続けることができませんでした。

理解力がないせいか、本を読んでも意味がわからず意欲がわきません。疑問をもって自分で調べようと思っても、とくに疑問に思うこともありません。わからないことがわからないのだと思います。

「これまで生きてこれたからいいじゃん」と周りに相談しても励まされるか、「私もそうだよ」と言われるだけで、このままでも困らなかもとも思うのですが、ちょっとむずかしい話になると「どうせ私バカだし〜」と自虐で笑いをとって誤魔化す自分が嫌です。

質問を簡単にまとめると

「勉強をサボってきたから勉強の仕方がわからないし、無知なことはわかるけどわからないことが多すぎて何から手をつけたらいいかわからない」

ということですよね。

あれもやったほうがいいんじゃないか?これもやったほうがいいんじゃないか?と学ぶべきことを想像して、その多さに「これは今世で間に合うのか?」と途方に暮れているところだと思います。

先にお伝えしておくと「教養ある人」にはなれません。ただ「昨日よりも教養のある自分」になることはできます^^

教養を身につける「目的」を決める

教養を身につけるにはどうしたらいいですか?」という質問はナンセンスで、仮に「教養を身につける」ということができたとして、「それであなたはどうしたいんですか?」を先に考える必要があります。

ここをすっ飛ばしたまま「教養の身につける方法」を探しても、ぐるぐると迷い続けるだけになってしまいますし、私はまさにその経験をしております!!!自慢することではありませんが。笑

そういう過去の経験からか、最近、教養(リベラルアーツ)関連の書籍が平積みされているのを目にするたび、内心「ケッ」と苦々しく思っています。

「教養を身につけることは人間力を磨くことだ(=教養がない人は人間力がない)」とか「一流の人は教養を磨いている(=教養を磨かない人は二流だ)」というメッセージで不安を煽っているのに、その不安を解消する方法を提案していないからです。

教養を身につける(←抽象的な表現)ことは人間力を磨くことだ(←抽象的な表現)

これなんてなんの説明にもなっていませんよね。笑

そんなメッセージばかり受け取っていたら、不安になるのも当然です。

またインターネットの質問掲示板などで同じような質問を目にすることがありますが、それらに寄せられている回答は

「小中学生向けの問題集をやるといいですよ」「就職試験用の教養問題集を解くといいですよ」「本をたくさん読みましょう」「なんにでも疑問をもつようにすれば、日常に学びはたくさんありますよ」「新聞を読みましょう」「旅に出ましょう」「辞書を引きましょう」「美術館に行きましょう」

とだいたいが手段の提示に限定されています。

これらはどれも間違いではないものの、やはり「どうなりたいか」がすっぽ抜けたままで手段について議論しており、それではどんなに議論しても意味なしです。

そもそも論として「教養を身につける」問題は、思考の順序が逆なところに問題があります。仮に「教養を身につける」ということができたとして、「それであなたはどうしたいんですか?」を先に考える必要があるのです。

  • ニュースを聞いて「へーそうなんだ!」で終わるのではなく、自分なりの意見をもてるようになりたい
  • 日常のモヤモヤした気持ちを言葉で表現できるようになりたい
  • 映画や漫画を読んだあとに「楽しかった」「つまらなかった」以上の感想が言えるようになりたい
  • 雑学王になりたい
  • 難しい漢字もすらすらと書けるようになりたい
  • 芸術に親しんで、楽しめる自分になりたい
  • クイズ大会で優勝したい
  • 嫌味に対してクールな切り返しができるようになりたい

と、まあなんでもいいのですが、教養を(仮に)身につけられたとして、その先の自分が”どんな自分であればいいのか”を決めましょう。

勉強してこなかった負い目がある分、「あれもこれも勉強して、一般的な大人が知っていて当然なことをとりあえず知りたい」とか「どこにいっても恥ずかしくない自分になりたい」という気持ちもわかります。

ただそれだといつまでも「教養を身につけるにはどうしたらいい?」のループから抜け出すことはできません。

「どんな自分であればいいのか」を決めるからこそ、「何を学ぶといいのか」がみえてきますし、そうなってはじめて「小学生レベルのテキストをやる」のがいいのか、「本を読む」のがいいのか、「美術館に行く」のがいいのかを決めることができます。

三上みひろ

色々なことを幅広く知りたいという気持ちもよーーーーくわかりますが、最初は「なりたい自分」に合わせて学ぶことを決めるといいでしょう。
学びが増えるにつれて興味の範囲が広がり、興味の赴くままに勉強を続けると”教養”と呼ばれる知識が身についていきますよ。

教養を身につける”目的”がわからない場合

出典:七つ屋志のぶの宝石匣7巻

「教養を身につけられたとして、そのさきに何をしたいのか…うーん、とくにありません!」

「とにかく世間一般レベルの常識をまずは身につけたいのです」

「とくにないということは、私には教養を身につけようとすることは必要ないということでしょうか?」

「どうしたら”目的”をみつけられますか?」

「それで具体的に何から手をつけたらいいのしょうか?」

ということもあると思います。

そういったケースで、色々と幅広く情報にまずは触ってみるといいでしょう。

「あれ?矛盾しているのでは?」と思った方はするどいですね!

私は先ほどまで、”色々なことを幅広く知りたいという気持ちもよーーーーくわかりますが、最初は「なりたい自分」に合わせて学ぶことを決めるといいでしょう”とお伝えしていましたが、そもそも”目的”が見つからないとなれば”幅広く情報に触れる”をステップに組み込むといいでしょうね。

三上みひろ
  1. 幅広く情報に触れる
  2. 「これを知りたい」「これができるようになりたい」「こんなことが語れるようになったらかっこいいな」という”目的”をみつける
  3. 目的に合わせて手段を選ぶ

このステップですすめてみるのがおすすめです!

旅行先を決めるときと同じですね。

「イギリスでバレエを観たい!」「アメリカのディズニーワールドに行きたい!」と明確に決まっている人(②)であれば、予算や日程、行程を決めるだけ(③)でいいでしょう。

しかし、「旅行には行きたいけど、どこでなにをしたいか決まってない(①)」ということもありますよね。それが「教養は身につけたいけど、それでどうなりたいとかはとくにない」という状態です。

旅行であれば、旅行雑誌やブログをパラパラパラ〜と情報をササササッとみて、ピンときたものを探すと思います。”教養”もそれとまったく同じだと考えてみてくださいです。

教養を身につける最初のステップに映画と漫画はおすすめ

まずは”目的”をみつけるためにササササッと色々な情報に触れてみる、その目的であれば「ビジネスエリートのための教養〜」、「大人なら知っておきたい教養〜」、「1日○分で身に付く教養〜」等々、私がふだん心の中で悪態をついている(失礼!)ような書籍も十分に役立ちますね!

今、記事を書いていて気がつきました。笑

ああいった書籍は「教養を身につけるため」ではなく、「教養を身につけた先を見つけるため」という立ち位置にすると価値が一気に上がりますね。なるほど。

また、映画や漫画などもおすすめです。映画や漫画ですと、抵抗なく始められる方も多いと思いますし、楽しみながらたくさんの情報に触れてみてください。

理解力がないせいか、本を読んでも意味がわからず意欲がわきません。疑問をもって自分で調べようと思っても、とくに疑問に思うこともありません。わからないことがわからないのだと思います。

これは理解力がないというよりも、単純に知識が足りないのだと思います。

物事を理解するには知識が必要ですし、疑問をもつにも知識が必要です。「何にでも疑問をもつようにしましょう」と簡単におっしゃる方がいますが、知識がなければ「そういうものなのね」とただただ受け止めてしまい疑問にさえ思えないのです。

「知識は大事!」とはいっても、なにも知らない状態で、それこそ小学生のテキストだとか、就職試験の教養問題だとか、小難しい本だとか、そんなことやってもつまらないでしょうし、過去に挫折されていると思います。

だからこそ、漫画や映画はおすすめです。

楽しみながら情報を眺めて”教養の目的探し”に使いながら、気にいったジャンルがあれば同じジャンルのものをたくさんみるといいでしょう。そうすると、自然と知識が蓄積されていき、知識欲も増えていきます。

そうしていくうちに「もっとこれについて語れるようになりたいな」ですとか、「もっとこのことに詳しくなりたいな」ですとか、

純粋な知識欲との出会いでも、こんなことできたらカッコいいなという自己顕示欲でも、どんな気持ちが根底にあるのかはわかりませんが”教養の目的”との出会いがあるはずです。

その”目的”とさえ出会えれば、「自分だけの教養を磨く」は簡単です。

三上みひろ

”教養の目的”を見つけるためにも、知識を増やすためにも

漫画、映画、入門書

はおすすめです!!!

応援しています^^

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三上みひろ
これから書きます